巡礼紀行伝・関東南部

狼紀行・訪狼記



 
 関東南部

 檜原・鑾野御前神社     


檜原狼

檜原・鑾野御前神社
(ひのはら・すずのごぜんじんじゃ)




檜原・鑾野御前神社[奥多摩・檜原狼]

~山ノ神に神の如く鎮座する檜原狼像群、江戸時代中期の創建、6体の檜原狼像を訪ねて~

日本狼の棲館 [ニホンオオカミのやかた]~彼らはこの嶺々の何処かに棲んでいる~ 東京都檜原村・鑾野御前神社(ひのはらむら すずのごぜんじんじゃ)


由緒・由来【紀行説明】

【鑾野御前神社】(すずのごぜんじんじゃ)

檜原村の村史には詳細の掲載(笹久保の貴布禰神社(きふねじんじゃ)や白倉の大嶽神社里宮などには狛犬の創建とある。=檜原村郷土博物館、檜原村役場)が無く、狼像の台座の横に彫ってある江戸時代中期の1758年(宝暦8年)が創建らしい。
正面の大きな対の像(阿吽の像)は恐らく後世の作りで手前の4体が元の対の像だろう。一体以外は破損していて年代も分からないが、対の像よりは古びている。
(台座の横には文字は読み取れない、裏に何か書いてあるかもしれないが触れる事はできない))白い部分は石灰岩が溶けて風雨により晒されたもので人工的な着色ではない。何よりこの後ろの大岩(山ノ神)の前に神の如く鎮座する[狼像]が幻想的な山の中にとても合っている。


【檜原狼像群】
檜原村には「山ノ神」と呼ばれる場所が幾つか有り、狼像が鎮座する山の神もあるが、山麓(里宮)に最も近いのがこの鑾野御前神社の狼像群だ。近いと言っても200mは登山をしなければならない。奥多摩の秋川流域は近年までは袋谷の傾向強く、戦国時代は甲斐武田氏、江戸時代は徳川幕府(直轄領、八王子同心)と関与していた檜原村。峠超えの道も多く、里から里を結ぶ尾根道には主要な街道として役割が有った道が多い。特に武蔵(檜原)と甲斐、信濃へ往路にも使われていた。
近代になると奥多摩湖や奥多摩有料道路などの近代構造物の建設ラッシュやレジャーの発達で檜原村も大きく変わった。
狼信仰は主に江戸時代から盛んになり、奥多摩という地域から武蔵御嶽山の御嶽講などが行われ、この狼像も他の檜原村の狼像と同じように厚く信仰されていたのだろう、この大きな対の狼像も、信仰の参拝(講中)が盛んだった江戸中期の創建と伝わるものだ。
山ノ神の狼像は全国にもあるが、檜原村と奥多摩付近には少なくとも4箇所の狼像、檜原村の鑾野御前神社の他大群山ノ神山ビコ尾根山ノ神十二天山ノ神、軍畑山ノ神]が残されており、その経緯や歴史には興味深いものがある。
鑾野御前神社には新旧6体の狼石像があり、江戸時代中期には最盛期を迎えていた狼信仰を継承ようするものとして伝えられている。本殿の社を守るように対の狼像が、神秘的な雰囲気の岩陵峰の前に佇む光景は奥深い山に鎮座した狼像とて魅力的だ。この像は江戸時代中期の創建らしいが、後世の狼像も他(関係者宅に保管等)にあるかもしれない。二つの像は頭を垂れているような感じて、対で一つの像に見える貴重なものだと思う。関係者が整備した社は小さいながら付近に溶け込んで威厳も感じられる様な趣があり、この日は晴天だったが霧が出ている時など、幻想的な空間になるだろう。手前にある四体の狼像は一体以外は破損していて現況では顔も無いが、四体なので歴代の像(阿吽の像)なのかも知れない。像としては小さめで修復した後もあるのでそこそこの年代のものだろう。檜原狼の像は皆かわいらしい像が多く、信仰の対象としてこれからも受け継がれ残されていくだろう。




檜原・鑾野御前神社(4体の狼像)
日本狼の棲館 [ニホンオオカミのやかた]~彼らはこの嶺々の何処かに棲んでいる~ 東京都檜原村・鑾野御前神社(ひのはらむら すずのごぜんじんじゃ)


[左側の狼像]

 [右側の狼像]  

檜原・鑾野御前神社・動画]

日本狼の棲館 [ニホンオオカミのやかた]~彼らはこの嶺々の何処かに棲んでいる~ 東京都檜原村・鑾野御前神社(ひのはらむら すずのごぜんじんじゃ)
日本狼の棲館 [ニホンオオカミのやかた]~彼らはこの嶺々の何処かに棲んでいる~ 東京都檜原村・鑾野御前神社(ひのはらむら すずのごぜんじんじゃ)

 

檜原・鑾野御前神社・関連FB 

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地図

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登山路経路
 

【経路説明】

公共機関をお勧めする。JR五日市線の終点、武蔵五日市駅から京王・西東京バス藤倉行で檜原村に入る。夏地(最近できた物産館ひのはらファクトリー)で下車、進行方向より少し戻り橋を渡り緩やかな林道に入る。暫く歩くとヘアピンの急坂となり、その先に右へ上る枝道の分岐(登山路車道入口)でUターンするように急坂の道路に入る。急坂が続くと舗装路の終点に大きな採水口前に出る。この先は未舗装路があるが私有地なので車両は入れない。また付近は採水作業車が入るので駐車禁止となっている。登山路は採水口の直ぐ左にあり、直ぐ私有地の看板があるが簡易舗装の道を道なりに右側へ登る。急坂の山道を少し歩くと左に石垣が見えるが直進して、左カーブの先で右の登山道(山道)に入る。(表札は無)後は道がはっきりしているので御前山登山路をひたすら登ると下記の表札に出る。小沢バス停にも出られるが登山の知識が無いと道迷いの可能性もあるので中腹の横断する山道は使わない方が良いだろう。表札からは少し緩やかになり一旦は平坦な痩せ道になる。その先高度が上がると奥に鳥居が見える、これが鑾野御前神社だ。ここまで神社の表札は一つもない、御前山登山路上にある。里宮とは違う雰囲気の山ノ神の岩稜帯を背にした、狼像が鎮座する鑾野御前神社である。

 
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 巡礼紀行伝 DATA

檜原・鑾野御前神社
(ひのはら すずのごぜんじんじゃ)


名称 檜原・鑾野御前神社(ひのはら すずのごぜんじんじゃ)
住所 〒190-0200 東京都西多摩郡檜原村湯久保地内
電話 042-598-1011(檜原村役場)
公式HP 檜原村公式HP
他HP   《参考》ヤマレコHP
地図 地図 (Google MAP)SV(STREETVIEW)
ルート ルートマップ➡武蔵五日市駅より西東京パス(夏地、下車徒歩)で2時間程度
夏地(ひのはらファクトリー前)バス停から登山路入口(約3K)まで徒歩50分、登山路を30分程度で鑾野御前神社
見所 本堂社
・狼像6体(3体は破損)
その他   創建・江戸時代中期1758年(宝暦8年)



日本狼の棲館HP


檜原・鑾野御前神社
 

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